土着のサーキュラーデザイン展を開催します【3/5(日)–12(日)】.

■ ご挨拶

鹿児島県薩摩川内(さつませんだい)市は、2020年に「サーキュラー都市|循環経済産業都市」を目指すこととし、これまで様々な専門性を持つコラボレーターと一緒にサーキュラーデザイン(循環を生み出すためのデザイン)という新しい領域を探索してきました。

それは常にその土地に根ざす資源・文化慣習をはじめとした生態系(有機的な繋がり)を理解し、再編集・再解釈する研究活動から始まるものでした。そしてそれらの学びを起点に、より持続可能な未来のライフスタイル(衣食住)をデザインする「土着のサーキュラーデザイン」という活動を展開してきました。

この度、これまでの思考と実践の数々を紹介する「土着のサーキュラーデザイン展 — 未来の衣食住をつくる — 」を開催することとなりました。SDGs(持続可能な開発目標)が達成の期限として掲げた2030年まで、残すところ7年。本展示を通じて、持続可能な未来について皆さんと考えられれば嬉しく思っております。

皆様のご来場を心よりお待ちしております。
Satsuma Future Commons 運営事務局

■ 展示のご紹介

本展示は大きく3つのプロジェクト(衣食住)の紹介から構成されています。

□ 循福連携ファッションプロジェクト <衣>

#循環経済と福祉の新しい連携
#地域密着型・少量多品種のファッション

※顔写真掲載についてはご了承を頂いた方のみ掲載をしております。

この活動は、福祉と循環経済の新しい関わり「循福連携」を探索するプロジェクトです。当事者研究という手法を用いて、創造的な表現環境を創りあげることから始めました。デザインやアートといった表現活動を通して、福祉現場にある多様な表現のカタチを縫い合わせ、そこに関わる全ての人の環境と地球の環境を豊かにすることを目指したファッションデザインの実践と研究です。

今日ものづくりを考える上で欠かすことのできない廃棄やリサイクル・アップサイクルというテーマですが、循環経済という視点を取り入れることで、福祉現場のものづくりや表現活動はどのように変わりうるのか。一人ひとりが尊厳を持って取り組む表現活動の先に、どのような循環をデザインすることができるのか。関係 から環境へ、循福連携のデザインにチャレンジしました。

プロジェクトメンバー:
津野 青嵐(アーティスト・看護師)
川崎 和也(Synflux株式会社・代表取締役 CEO)
社会福祉法人 麦の芽福祉会・生活介護事業所 地域活動支援センター・デイハウスびぃ
社会福祉法人 麦の芽福祉会・指定就労継続支援B型事業所・すたーと

□ 土のデザインプロジェクト <食>

#デザイン駆動型の新しい環境活動
#生物多様性と地域ビジネス

土のデザインは、地域の生態系に共存する植物・虫・動物・人を同線上で捉え、持続的な地域環境を自らの手で作っていくための思考と実践を行う市民発の研究開発プロジェクトです。これまでの人間中心的な自然管理や開発に対し、サーキュラー都市の根幹である自然環境、そしてそこに住む全ての生命にとっての「豊か」 な状況をデザインするため、私たちは土づくりを始めました。

Satsuma Future Commons はマテリアルライブラリー(循環の材料集)という考え方をビジョン設定時から大事にしてきました。さまざまな種を選択し植えることで生きたマテリアルライブラリーができ、ソイルスタジオのモデルが拡散するにつれ、各地でライブラリーが充実していくことを想定して、プロジェクトを設計しています。実際、参画者たちは、ガーデン、フードフォレスト、医療箱など、それぞれの畝(うね)に異なる種を植え、そのライブラリーを充実させる一歩を踏み出しました。

プロジェクトメンバー:
稲村 徳州(九州大学大学院芸術工学研究院・助教)
SS Soil Studio Team

□ 竹建築デザインプロジェクト <住>

#地域資源と地域インフラの活用
#竹加工プロセスのミニマム化

写真右:YASHIRO PHOTO OFFICE All rights reserved

国内最大の竹林面積を有する鹿児島県で、循環方かつリジェネラティブな(自然を再生させる)竹建築とそのシステムデザインを研究開発するのがこのプロジェクトです。2021年から本格的に始まったこのプロジェクトでは、これまでに竹林、製材場、油抜き用の窯など、地域にあるインフラをリサーチしてきました。

今年度は膜構造の専門集団・株式会社山口産業と協働することで、竹の構造的な実験に加え、機能面と意匠面での検討・試作も進みました。将来的には常設建築へのチャレンジや、畜舎など人以外のための構造物への応用も検討し、生態系に寄り添う未来の住環境と美しい風景をデザインしていきたいと考えています。

プロジェクトメンバー:
岩元 正明(九州大学大学院芸術工学研究院・助教)
岩元正明研究室
荒木 美香(荒木美香構造設計事務所)
株式会社山口産業

■ 開催情報

日時:3月5日(日)〜3月12日(日)
[月-木] 10:00–17:00. [金土日] 13:00–20:00 ※ 最終日は17:00まで

会場RE:STOREレストア(map
鹿児島県薩摩川内市東向田町7–25高味ビル1F
交通|駐車場はございません。公共交通機関及び最寄りのパーキングをご利用ください。
対象|一般(お子様連れでのご来場も大歓迎です!)
費用|無料
申込|必要ございません。開催期間中に直接会場へお越しください。

お問合せ|sfc@re-public.jp

RE:STOREのインスタグラムアカウントから展示の様子をアップします!

--

--

Satsuma Future Commons

Satsuma Future Commons(薩摩フューチャーコモンズ)は、薩摩川内市・九州大学大学院芸術工学研究院が共同で推進する、サーキュラー都市デザインの先駆者が研究・実践を行う国際的でオープンな拠点です。