「土のデザイン」第六弾! Soil Studio の未来を考えるワークショップ!

1月30日(月)は土のデザインワークショップの6回目となりました。

これまでフィールドで進めてきた活動を、未来のアイディアへと結晶化させるために、RE:STOREに集合しブレインワークのお時間です。

本日のテーマはこちら!

まず最初はウォーミングアップ。

ここ最近雪も降り冷える鹿児島ですが、
春にぐーんと芽を出す植物の気持ちを先取りするようなイメージで、大きく伸びをします。

瞑想からスタートしました。

・今自分はどんなことを感じているか
・どんな思いで参加したんだっけ
・今までやってきたことは・・・

と思いを馳せるような気持ちで。

そしてひとりひとり、振り返りを共有しました。

振り返りのグラフィックレコーディング

次に2グループに分かれたワークに移ります。

まずアイディアの拡散タイムでは、浮かんだアイディアをどんどん付箋に書いていきます。コツは1枚に1アイディアを書くこと。

各自が書き終わった後に、グループ内で共有しながら付箋をグルーピングしたり、関係するアイディアを繋げていきました。
皆が共通して持っている想いが見え、同時に色々な視点があるからこその広がりが生まれます。

【Aグループ】

【Bグループ】

アイディアの収束タイムでは、ワークシートが2種類登場します。

まず1枚目は、『バリュー・プロポジション・キャンバス』といって、普段はビジネスを組み立てる時に使われることの多いものです。

2015年に出版された『バリュー・プロポジション・デザイン 顧客が欲しがる製品やサービスを創る』という和訳本から始まり注目を集めました。

最初の拡散フェーズで出した中から選んだ「アイディア」をもとに

「自分たちのアイディアを通して喜んで欲しい人(ユーザー)」をイメージして、その人にこのアイディアは何が提供できるのか?という視点で考えていきます。

【Aグループ】

AチームはSoil Studioの拠点を畑の中につくろう!というところからスタートしました。

・あずまやのような屋根がある空間があり
・川内で何か面白いことができるおしゃれな場所で(かといっておしゃれすぎず馴染みやすく)
・地元の人がやっていることをいい感じに伝えられて
・ほっこりする郷土料理があったりして
・そこで出るゴミはコンポストで土にして
・普段も人が集まれるけれど、たけのこ掘りの時にみんなが集まるように、イベントがあったり

【Bグループ】

Bグループは「収穫祭」や「芸術祭」のように土づくりのお祭りをしよう!と「土づくり芸術祭」を切り口にスタート。

・喜んで欲しいユーザーイメージを「堂込パパ」に設定。
(同時に同世代の地元の高齢の方々もイメージしながら)
・土が媒介して老若男女が集まれる場で
・竹バイオチャーを作る会で体験した、竹を割る音・切る音のような音・音楽が畑に響き
・竹を焼く炎がキャンプファイヤーのようにみんなを繋ぎ
・畑料理があり
・キャンプもできて
・今まで手を入れられていなかった休耕地を人の集まる場にでき
・今まで当たり前のようにしてきた「土づくり」を伝えることで他世代との交流、誰かの学びにつながり、生きがいを感じられたり
・同時に若い世代から新しいことを学べたり
・それがきっかけで畑に近所の子供達が遊びにくるようになったり

ある程度意見が出揃ったら、

2枚目の『アクタント マッピング キャンバス』では、土のデザインのワークショップではお馴染みの「脱・人間中心型デザイン」の思考方法に挑戦します。

引用元:”The time for Environment-Centered Design has come”Monika Sznel https://uxdesign.cc/the-time-for-environment-centered-design-has-come-770123c8cc61

UXリサーチやサービスデザインの領域で「環境中心デザイン」というコンセプトを掲げて活動しているMonika Sznelというデザイナーが作ったものです。

新しいサービスやプロダクトをデザインする際にそのサービスに関わる「関係者(人)・ステークホルダー」を視覚的に表して整理することも多いですが、

このマップではその概念を拡張して、その利害関係”者”を人間だけに限らず、ノンヒューマン(地球や動物といった自然環境)まで広げて描けるというところが特徴です。今回は和訳しつつシートを準備しました。

まず真ん中にこのアイディアでチャレンジしたい(達成したい)ことを書き、そのアイディアにかかわる存在たち(アクタント)を書き出していきます。

【Aグループ】

【Bグループ】

土のデザインプロトタイプを、3月の展示にてお披露目します!

プロトタイプと聞くと「模型」をイメージするかもしれませんが、アイディア実現のための試作、のようなものです。

例えばアイディアである「お祭り」を実際にやる時のチラシを妄想で作ってみる、そこでみんなで作るカレーを作ってみる、ティーパーティーに出すお菓子を作ってみる、その妄想カフェの看板を作ってみる・・・などなど

様々なアプローチがあります。

参加者の皆さんと一緒につくりあげる展示楽しみにしていてくださいね!

【土着のサーキュラーデザイン展 〜未来の衣食住をつくる〜】

薩摩川内市をフィールドに行ってきた3つのプロジェクト(衣・ファッション、食・土づくり、住・建築)のこれまでの活動をご紹介すると同時に、薩摩川内市が歩んできたサーキュラー都市への軌跡を展示します。

日時:3月5日(日)〜12日(日)
[月-木] 10:00–17:00. [金土日] 13:00–20:00 ※最終日は17:00まで
会場:RE:STOREレストア(map
交通:駐車場はございませんので駅より徒歩または近くのパーキングをご利用ください
対象:一般(お子様連れでのご参加も大歓迎です!)
費用:無料
申込:必要ございません。開催期間中に直接会場へお越しください。

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Satsuma Future Commons

Satsuma Future Commons(薩摩フューチャーコモンズ)は、薩摩川内市・九州大学大学院芸術工学研究院が共同で推進する、サーキュラー都市デザインの先駆者が研究・実践を行う国際的でオープンな拠点です。